鏡餅はどこにお供えするのが望ましいですか?
鏡餅には、年に一度、家に訪れる年神様が宿られます。
床の間、あるいは、玄関に大きい鏡餅、お仏壇や神棚には、それよりも小さな鏡餅、そして、台所やその他の大事な場所にも供える、というのが一般的な風習です。
床の間の無いお家では、リビングやダイニングの机や棚が中心となります。
「食」と「火」は大切な物ですので、お供えします。関西や一部地域では、三段重ねの鏡餅(まるもち3個を三段に重ねた物)をお供えし、火の安全と食の安全・家族の健康を願います。
子供さんの勉強机や家族の方の仕事机も大切な場所になります。
古来より、年神様は家の中の各場所に「分霊」(ぶんれい)されると信じられてきましたので、トイレも含め、全ての部屋や場所に鏡餅をお供えする風習もあります。トイレや家の下座は不浄な場所なのでお供えしないというように言われる方も居られますが、むしろ、年神様が宿られることで清められるという考え方のほうが多いと思います。
そもそも注連縄(しめなわ)を家に飾りますが、この注連縄こそが不浄な物を排除する「神聖な結界の印」ですので、注連縄で区切られた家の中という考え方が自然であると言えます。